海象ノ日記

はるかな昔に さりし人の歌 今日も街に流る おもかげ知らずに 歌われる歌よ 今日も街に流る (シャルル・トレネ)

GUNPOINT 「エレベーターアクション」と「スパイvsスパイ」の現代的ピタゴラ的邂逅

980円だが、humbleBundleやセールで3ドル程度の場合も有る。

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キミ ハ フリーランス ノ スパイ リチャード・コンウェイ ダ ハイテクソウビ ノ 「クロスリンク」 デ デンシキバン ヲ ハイセンシナオシ カツロ ヲ ミイダセ

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潜入型2Dパズルアクション。マウスとキーボード操作
(と言っても使うのは殆どWASDのみの操作で左右移動、スイッチ操作、エレベーター昇降が可能
極めて直感的な操作なのでキーボードの押し間違えは無いレベルにシンプル。
全編英語だがミッションは単純明快に「潜入・回収・撤退」のみなのでゲームプレイに支障はない
ゲームの規模としてもそれほど大掛かりなものでは無く面クリアタイプで全20面。クリア済みのステージなら再プレイが可能。
ステージ内で死亡したとしてもすぐにリトライが可能。更にありがたいことに死亡からのやり直しは

  1. 5秒前から
  2. 10秒前から
  3. 15秒前から こんな具合に細かくやり直しが出来る。

プレイヤーは、類まれな跳躍能力を持つスパイになり、企業ビルに潜入。

ガードマンの「眼」を掻い潜り重要書類や回収して欲しいデータを盗み出す。

いざとなったら「美学には反するが」後ろや天井に張り付き、
飛びかかっておもいっきりパンチぐらいはお見舞いしてやれ。(死なない程度に)
潜入任務の強い味方が謎のハイテク装置「Crosslinkデバイスだ。マウスのホイールを回すとビルの配線画面に切り替わる。

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(切り替わっても時間が停まるってことは無いので安全な場所で)

 

そうすると、ビルの電気配線の青写真になり赤い線が「スイッチ」から「照明」へと延びているのが分かるだろう。
その「スイッチ」から「閉じた電子ドア」へ赤い線を繋ぎ直してやるとドアが開く「仕組み」になる。
 なにも2点しか繋げられないってことはない。「スイッチ」から「照明」そして「閉じた電子ドア」リレーさせる「照明」が消えて更に「閉じた電子ドア」が開く寸法になる。
 吹き抜けのフロアなら遠くからでもガードマンは否応無しに「撃ってくる」が、明かりが消えればこちらに利がある。

電気配線へのアクセスは赤の配線だけではない。

ステージを進める毎に手の込んだものになり、小部屋の奥にある青や緑の配線への「アクセススイッチ」を開放し、他の色の配線もアクティブにさせる必要がある。
 時にはこんな組み合わせもある。
目の前には「赤い配線の感知ライト」「青い扉」があるが「青い扉スイッチ」がない。
先ず「赤い配線の感知ライト」と上階にあるエレベーターの「呼ぶボタン」とを繋げる。
これで上の階へ無人のエレベーターが到着。幸いにして上の階は無人
上の階には「エレベーターの到着音」「発砲音」に反応する「青い配線のノイズセンサー」が有る。
しめた!「青のノイズセンサー」と目の前の「青い扉」を配線すると…

プレイヤーを助けるガジェットはステージのクリア報酬で更に増える。
ガラスにぶち当たっても無音にしてくれる装置。敵の「銃」「銃」をリンクさせる上位Crosslink。(これで敵が共倒れしてくれるならシメたものだ)
「スイッチ」「電源コンセント」「敵の銃」で暴発させてやる事もできる。

複合的なピタゴラ要素をリアルタイムで考えつつ、敵の目を掻い潜る爽快感。

あと、最終面のボス戦の実績が倒し方により妙に充実していて、幾つかパターンを変えることで実績を取得できる。
小粒だが、良質なインディーズゲームで、典型的なトレンチコートのスパイが深夜のビルを飛び回るのは操作していて楽しい。

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音楽も、とにかく素晴らしい。JAZZ!JAZZ!JAZZ!
シカゴ暗黒時代を彷彿とさせる夜の霧が濃厚にまとわりつくようなトランペットとピアノ、ビブラフォンの古典JAZZから、軽快な電子オルガンと弾むドラムの近代的スパイ映画を思わせる曲まで、全編が素晴らしいスコアになっている。
サントラ付きのDLCもあるが、5ドル程度で別途サントラも購入できる。

■購入ページのリンク↓

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残念な部分も無いではない。細かなバグ、例えばA→Bの配線はOKでもB→Aは反応しなかったり、ABCの配線のうちB→Cを先に繋げてからAに繋げてもアクティブにならなかったり…本来は手順を踏まなければ開けないドアも飛び込みジャンプをすると
稀に壁抜けしてしまうバグもある。
まぁしかし、一つのステージクリアも慣れてしまえば一分以下でクリア出来て、すぐやり直しが出来る規模のゲームなので重箱の隅である。
嬉しい事に、SteamWorkshopにも対応しているので、クリアしたらカスタムマップを製作したりユーザーマップをフォローして気軽に楽しめるのもPCゲーム文化の醍醐味の気がする。

本編よりタイルやオブジェが少し減っている感じはするが、10分程度いじってみればオブジェやパネルの動く仕組みが理解できてだんだんステージの作り方がわかり楽しくなる。