海象ノ日記

はるかな昔に さりし人の歌 今日も街に流る おもかげ知らずに 歌われる歌よ 今日も街に流る (シャルル・トレネ)

山形県最上町・瀬見温泉郷『喜至楼』

湯治宿の雰囲気が味わえるお手軽一泊二食付きコース¥6480~

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喜至楼正面

アクセス

東京方面からの場合、山形新幹線つばさで終着駅の新庄駅から乗り換えて陸羽東線奥の細道湯けむりライン瀬見温泉駅まで20分程。

駅から宿までは徒歩で10分程でしょうか。

長くゆるい勾配がある道で豪雪地帯ですので駅から宿までの送迎も事前予約があれば利用可能とあります

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牛肉どまん中弁当 1250円

新庄駅ナカのNEWDAYSで早い時間であれば有名駅弁の牛肉どまん中弁当も購入出来ます。人気駅弁なので早いもの勝ちですが、基本の醤油味の他にしお味も販売中でした

甘辛く味付けされた薄切り肉とそぼろの二種肉盛り、いまでは希少になった米の品種『どまんなか』が味わえる弁当という側面もあります

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窓につく霜

陸羽東線は山形から宮城の山間部を東西横一線で走る路線なので、暖房が効いていても底冷えする寒気を感じます

ぼた雪混じりの風が吹きつける中、2両編成のワンマン電車に揺られます。瀬見温泉をはじめ鳴子温泉など温泉郷の多い路線ですのでそれがまた風情となります

瀬見温泉の温泉街

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平日の人もまばらな風景

温泉街に到着したのが午後二時少し前ということもあり、荷物だけ宿に置かせてもらい、そのまますぐ近くにある共同浴場へ向かいました

無人共同浴場 せみの湯

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共同浴場せみの湯

入口の直ぐ側に無料の足湯もありましたが、外の雪がすごかった為断念

さて、入湯料は400円。カウンターや券売機などはない無人の温泉で、入口を入るとすぐにゲタ箱が並び、上がると左右で男湯と女湯の扉に分かれています

コイン投入機があり100円玉4枚(1000円札や500円玉は受付不可)を投入すると、自動ドアが開く仕組みになっています。入るのも出るのも一回きりです

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床に開いた穴から蒸気が噴き出す「ふかし湯」

屋内の内湯は「~45℃の熱いお湯」と「~43℃のぬるいお湯」の2つの湯船がありまして(上からみると日の字のように)、仕切りはされていますが水面より少し下で繋がっています

熱いお湯の方が源泉で、ぬるいお湯のほうが下流にあり水流で自然と少し湯温が下がるようになっています。どちらの湯船も4人程度が入ればぎゅうぎゅうといった感じでしょうか

無色透明で泉質は塩化物泉、要は塩分を含んだ最もポピュラーな温泉です

すぐそばのガラス戸を開けると岩風呂の露天風呂「薬研(やげん)の湯」があります
雪が降っていたのでお湯の温度は低めで40℃くらいの感じでした。自然条件によって多少上下するのでしょう

瀬見温泉共同浴場の最大の特徴が「ふかし湯」です。和風サウナと言う感じですが、サウナをイメージするとずっと穏やかな印象です。室温は30℃と、初夏の陽気を感じさせ、肌を焼く様な熱さもなく、湿度も苦しくありません。30分程度なら何の問題もなくゆっくり出来ます

木製の枕をずらすと床に穴があり、そこから湯気が出てきますがこれも如何にもスチームという感じではなく自然に湧き上がる温泉の湯気という感じでじんわりと温かさが伝わって来ます。腰や首をゆっくり温めていると床下から川のせせらぎのようなアンビエントが聴こえてきてリラックス効果が高いです

本日のお宿 喜至楼

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受付がある別館正面

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喜至楼本館正面

別館と本館は中で繋がっています。今回は、受付に近い別館の2階「紅梅の間」に宿泊しました

www.kishirou.com

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部屋名は源氏香にちなんだものですかね?

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部屋はシンプルそのもの。テーブルにお茶のセット。液晶テレビ石油ファンヒーター、手洗い場のみ。備品は浴衣に歯ブラシと大小のタオル。まぁ十分です。Wi-Fiももちろん繋がります。左側に写っている年季の入った暖房器具は使わ(え)ず小型ファンヒーターが用意されています。

元々が湯治宿なのでお風呂トイレは部屋になく共同です

お風呂

喜至楼には何度か訪れているので、本館からでも別館からでもお風呂の場所を迷うことはありませんが、小さな階段や立体に入り組んでいる建物の為、初めて来た人なら必ず迷うと思います

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こちらは小さめのあたたまりの湯

時間別で男女の入れ替わりがある円状の大型風呂「ローマ式千人風呂」とは別に、男女別にある「あたたまりの湯」もあります。こちらも共同浴場と同じように無色透明です。お湯の温度は熱めに感じたので43℃前後でしょう。シャワーにシャンプーとリンス・コンディショナーの備品があります。脱衣所にはドライヤーも有り

喜至楼の食事

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熱々のカニ

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焦がし目に焼き骨もぜんぶいける

オプションの絶品イワナの一夜干し。サイズは小さめだけど、この旅館に泊まりたくなる一つの大きな要因

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豚シャブ・ぶり味噌やき・うるいの甘味噌がけ

前回は一階の共同食堂での食事でしたが今回は別室でした

朝食

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朝食は共同食堂で

この宿は自動車学校の指定宿になっている為、夕方になると数回マイクロバスが往来しているようでした。自動車学校の食事はハムエッグと小鉢でより簡素なプラン

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ご飯、お味噌汁はセルフでおかわり自由

ごはんのジャー近くにはネギ味噌、しそ巻やふりかけなどあります。今日の味噌汁は白菜汁。あとは温泉卵に湯豆腐などいかにも旅館的なスタンダードなものです

お会計

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明細
  • 基本料が6000円(税抜)
  • 食事オプションで瓶ビールの中瓶(スーパードライのみ)630円(税抜)
  • イワナ一夜干し300円(税抜)
  • 入湯税150円(税込)

合計7634円でした